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ドム

 

型式番号MS-09ジオン公国の局地戦用量産型モビルスーツ
ザクⅡと並ぶ名機の1つで、ジオン系地上戦用モビルスーツの集大成とも言える機体である。

『地上におけるMSの展開速度向上と行動半径の拡大』を目的とし、ツィマッド社にて開発が行われた。
MSは元々宇宙やスペースコロニーでの運用を想定していたもので、地上で長時間徒歩で行軍する事はそもそも考えられていなかったのである。
ジオニック社のグフドダイYSとの連携による空中戦を展開したのに対し、本機は脚部に熱核ジェットエンジンを採用することによって、最高時速381km/hのホバー走行能力を手に入れている。
この結果、行軍時に於いては足で歩くよりも早く部隊を展開でき、空輸に伴う手間やコストもかからないという利点を生み出した。また、ホバー走行による行動半径の広さと関節部への負担の少なさが特徴とも言え、特に後者は機体のメンテナンス面で歓迎されている。
ちなみにエンジンの技術は、同社のヅダに採用されていた木星エンジンからの流用だったりする。

機体本体は空力や耐弾性を考慮した結果、従来のMSとは一線を画す重厚なスタイルへと変貌し、その剛性と装甲厚は格闘戦において威力を発揮した。連邦側からは「スカート付き」とも呼ばれている。

一年戦争後期に於いて黒い三連星が搭乗したのを皮切りに、オデッサ・アジア・アフリカ方面の戦線に投入されザクⅡの数倍の戦果を挙げたが、戦線を覆すには至らず、その活躍は終戦後のジオン残党軍武装ゲリラでの物が多かった。